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なぜ「どうみてもバレバレ」なスパムメールが有効なのか、マイクロソフトの研究者が明らかに


メールボックスの邪魔者といえば、詐欺の被害者を探す「スパムメール」。しかし中には「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」など愉快な内容のものもありますが、多くは「どう考えてもウソ」という稚拙な内容のものばかり。普通、人をだますとなれば周到に準備をしそうなものなのですが、いったいなぜこんなことになるのでしょうか。


日々、スパムと戦うメールサーバー管理者にとって、スパムに関する研究は非常に重要なもの。Webメールサービスの草分け「hotmail」の運営元、マイクロソフト社の研究者の解析によれば「どう考えてもウソ」という内容には理由があるのだそうです。

迷惑メールを送るスパマーは、確かに数万、数十万という単位のスパムメールを毎日送り続けることでビジネスを成立させています。そしてビジネスである以上コストはカットしたいもの。なるべく少ない数のスパムメールで詐欺にひっかかってくれる「獲物」を吊り上げる必要があります。

研究によれば集団の中の「獲物」の数が10分の1になると、実際に発見できる獲物の数はなんと1000分の1になるそうです。つまりターゲットを絞れば絞るほど、ヒット率を大きく上げるテクニックが必要です。

しかし、とにかく多数送るスパムメールの「ヒット率」を解析するには、それなりにたくさんのデータが必要になります。ターゲットを絞るには精密な解析が必要、しかし精密な解析をするにはたくさんのデータが必要……ここでスパマーのジレンマが発生します。

また、スパムメールに対して返信してくれたとしても問題が残ります。中には詐欺に最後まで付き合ってくれない人もいるのです。何万通もメールを送れば何十通くらいは返信があるでしょう。それらの全員とやりとりをして騙していくのはものすごい人件費がかかります。

つまりメールの数は多くても少なくてもダメ。そして確実にだまされてくれる人だけが返信するようにしなくてはならない。マイクロソフトの研究者達は、ここで「どうみてもバレバレな使い古されたネタ」のスパムメールが大事になると考えているようです。

詐欺に引っかかりやすいのは「あまり知識がなくて、他人の話をすぐ信じてしまう人」。「使い古されたネタ」であることを知らない人はネット詐欺に関する知識は少ないと考えられます。また「どうみてもバレバレなネタ」を信じてしまう人は騙しやすいものです。

つまり「どうみてもバレバレな使い古されたネタ」のスパムメールは大量に送っても必要以上に返信されることはありません。そして強力に獲物をフィルタリングできます。

思えばニュースで話題になるのは「M資金詐欺」「ナイジェリア詐欺」など、本当に何度も何度も繰り返し使われているネタの詐欺ばかり。詐欺の要諦というのは「いかに上手に騙すか」ではなくて「このネタに騙されるのはいったいどんな人なのか」を考えるところにあるようです。

ソース:Why do Nigerian Scammers Say They are from Nigeria?(PDF)

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