科学と技術

切開手術不要、超音波を使って避妊ができるようになるかも


男性の避妊方法は、避妊具を使ったり外科手術をする方法などがあります。いくつかの方法を組み合わせることで避妊の確率を上げることができますが、手術というのは体に対する負担も大きくなるもの。そこで切開することなく超音波を体外から当てることで比較的安全に避妊する方法が研究されています。


これはアメリカ・ノースカロライナ大学の研究者によって明らかになったもの。整骨院などで行われる超音波治療によって精子の減少と不妊が起こることは1970年代に既に報告されていました。この研究はその結果をさらにすすめ市販されている超音波治療器が、男性の避妊に使えるかどうかを調べるものでした。

実験では麻酔した実験用ラットの睾丸に1MHzあるいは3MHzの超音波を、出力や持続時間、温度を変えながら照射しました。その結果、3MHzの超音波を1平方センチメートルあたり2.2ワットの出力で15分間あてると、睾丸内・ある精子細胞とその元となる精母細胞、ならびに精巣上体の精子数が減少することが分かりました。

また、精子細胞は、装置を回転させて超音波のムラを軽減した時にもっとも大きく減少、また、2日間に分け3MHzの超音波を1平方センチメートルあたり2.2ワットで照射した時に、最も大きく効果があらわれました。

強い超音波を当てる医療技術は「高密度焦点式超音波治療法(HIFU)」として前立腺ガンなどの治療に持ちいられています。患部を切開したり薬物を使ったりなど、体にかかる負担が少ないという利点があります。

今後さらに研究をすすめ、長期間繰り返し治療を行った場合の副作用や元に戻せるかどうかなどを調べるとしています。

ソース:RB&E | Abstract | Therapeutic ultrasound as a potential male contraceptive: power, frequency and temperature required to deplete rat testes of meiotic cells and epididymides of sperm determined using a commercially available system

BBC News – Testicular zap ‘may stop sperm’

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