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アメリカ陸軍、一般兵士の黒いベレー帽着用を「オプション扱い」に変更


兵士の世界で「ベレー帽」というのは、一部の選ばれた兵士のみが着用を許されるちょっと特別な帽子なのですが、米軍では2001年に「士気をあげるため」ということで一般兵士も着用するようにしていました。しかしイラクやアフガニスタンの気候と合わず兵士から不満が出ていたことや予算の削減を受け、着用規定の改訂が行なわれました。


従来、アメリカ陸軍でベレー帽を着用しているのは「グリーンベレー」で有名な特殊部隊や、空挺部隊・レンジャーなど、一般兵から選抜された精鋭部隊のみでした。

しかし2001年、当時の陸軍参謀総長だったエリック・シンセキが一般兵士にも黒色のベレー帽の着用を許可します。これは「兵士の士気をあげ、団結するため」ということで一般兵士には好評だったのですが、精鋭兵士、特に当時黒色のベレーを着用していたレンジャ-部隊(現在は黄褐色)からは大きな不満の声が出たようです。

それから10年、ベレー帽は戦闘服着用時の略帽であったわけですが「作業時に着用するベースボールキャップと2つ持ち歩くのが面倒」「ウール/ナイロンの混紡でひさしがないので暑い場所では不適」「かぶり方の手順が難しい」など現場の不満が続出。これまでの「ベレー帽と作業帽の両方を使い分ける」という規定が「特に指示された場合のみベレー帽を着用する」というものに改められました。

現在はこんな感じで戦闘服着用時の略帽として定められています。
Greeting Dale Earnhardt Jr. | Flickr – Photo Sharing!

今後は、戦闘服着用時はこの作業帽を着用するように統一されるとのこと。
Donkey exam | Flickr – Photo Sharing!

完全に廃止するわけではなく通常かぶる機会が無くなるだけなのですが、これにより現在1人に対し2つ支給されているベレー帽が1つで済むようになるため、650万ドルの削減になるそうです。

今回の着用規定の改定では「ペンタゴン勤務時の制服着用(現在は野戦用戦闘服を着用)」「ワッペンやバッジの縫い付け・ベロクロ使用の規定変更」など現場の声を取り入れた変更が多くなされた模様。改訂にあたっては公式Facebookページでヒアリングが行なわれるなど、オープンさをアピールする一面もあったようです。

ソース:ACU changes make Velcro optional, patrol cap default headgear | Article | The United States Army

U.S. Army Service Uniform

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